建設業を営む事業者は、建設業法、その他の法令のルールに則って事業を行う必要があります。
しかしながら、実際の建設現場では、法の遵守が有名無実化しており、それが元で大きなトラブルを引き起こすケースが少なくありません。
日本は世界的に見ても稀なほど、建設業者が多い国です。
大小さまざまな企業があり、中小企業が大企業の下請けを担当するといったケースも珍しくありません。
建設業界は法律よりも商慣習が優先される場面が多々有ります。それがトラブルの元となるのです。
中でも多いのが「お金」に関するトラブルです。
元請業者が下請業者にあれやこれやと理由を付けてお金を払わないんですね。
下請けの工事を行う会社は中小企業が大半です。
資金繰りに余裕がない零細企業も多く、報酬の支払いが少しでも遅れれば即倒産というケースも珍しくありません。
にも拘わらず、下請けは立場が弱いため、強い姿勢で支払いを請求するのが難しい面もあります。仕事を請けているのはあくまでも元請け企業ですから。
その結果、債権ばかりが積み重なり、回収もできずに、経営状況が悪化していくのです。
建設業法(第三章)では下請け業者を保護する為のいくつかの制度が設けられています。
1.下請けが見積もりを行う際には工事内容を詳しく提示すること、そして、見積もりに必要な時間を確保すること。
後になって「実はこれこれの工事も必要だから加えてくれ」などと付け足すことはできないのです。
2.下請け工事を行う前に契約書など書面の形で合意の取り交わしを行うこと。
長年の慣行や付き合いから電話一本、口約束だけで仕事の合意を行ってしまうケースが少なくありません。
これらの事項が守られておらず、債権が回収できない場合は、まずは弁護士に相談してみましょう。
弁護士に相談し、泣き寝入りせずに法律(建設業法)の力で解決を図る。
理不尽な理由で倒産の憂き目に遭うなんてことは、絶対に避けたいですよね。困ったときは迷わず法律の専門家である弁護士に相談してみましょう。→ 日本弁護士会連合会
その他、国土交通省及び各都道府県に設置されている「建設工事紛争審査会」にあっせん・調停・仲裁に入ってもらうことも可能です。
いずれにしても、今回解説した事項を知っているかそうでないかでは、問題が起きたときの初期行動に大きな差が生まれます。債権回収はスピードと手続きの正確さが求めれらますので。
以上、参考になれば幸いです。
建設業許可申請専門!お問い合わせはこちらから
メールでのお問い合わせはこちら
※掲載地域以外の都道府県でもお気軽にお問い合わせください。
キーワード検索
おすすめコンテンツ・カテゴリー
建設業許可手続き
よくあるご質問・Q&A集
一人親方
社会保険・労働保険
建設業の契約書・約款について
建設業許可と法人成り
専門家の活用
行政処分など
税金・資金調達・お金
建設業許可と会社再編
用語集
建設業に関連する資格・試験情報
その他の許認可手続き
Copyright (C) 2024 建設業許可申請.com All Rights Reserved.
掲載コンテンツ・イメージの転写・複製等はご遠慮下さい。