自己資本額および平均利益額X2とは、工事種類別年間平均完成工事高(X1)と同じように経営規模を表すもので、平成20年4月の改姓でウエイトも10%から15%に引き上げられ重要度の高い評価項目となりました。
自己資本額とは、貸借対照表の負債純資産合計から負債合計を引いた純資産合計のことです。
経営事項審査ではこの純資産合計のことを自己資本額といいます。
財務諸表と一緒に添付する株主資本等変動計算書の純資産合計と貸借対照表の純資産合計は必ず一致していなければなりません。
改正前の自己資本額は年間平均完成工事高に対してどの程度あるかで評価されており、年間平均完成工事高が上がれば自己資本額の評点が下がるというしくみになっていましたが、現在では自己資本額の絶対額で評価されるため自己資本額が多いほど高く評価されるようになりました。
利益が多く強い経営体質であることが評価されます。
自己資本額は審査基準日と直前2年平均のどちらか有利な方を選択して使用することができます。
算出方法は自己資本額に応じた評点テーブルがあるので、区分に応じた算出式で求めることができます。
例えば自己資本額が5億円の場合。
区分:(29)5億円以上、6億円未満
算出式:18×500,000(千円単位)÷100,000 + 759 = 849
となります。
利益額とは、審査対象の事業年度と前年度の事業年度の営業利益と減価償却実施額の合計平均をとる方法で算出されるもので、この数値を評点テーブルの計算式に当てはめて求めます。
これは国際的な企業評価の算定に用いられるEBITDA(イービットディーエー)と呼ばれるもので、企業が生み出すキャッシュフローの量を比較的簡易に表す指標で、経営事項審査でも取り入れられました。
平均利益額では減価償却費が多いほど評価が上がるので、機械設備などの固定資産を多く有する場合に有利となります。
損益計算書の営業利益に減価償却費を加えた額ですが、直近決算のみで評価を受けることができないので常に2期平均を使用します。
平均利益額がマイナスの時は0円で計算します。
例えば、直前2年平均の利払前税引前償却前利益が3億円の場合は、
区分:(21)3億円以上、4億円未満
算出式:37×300,000(千円単位)÷100,000 + 737 = 848
となります。
X2は2つの項目から評価されるので、算出式に当てはめて全体の評点を割り出します。
総合評定値(P)はX2にウエイト(15%)をかけて得た数値となります。
算出式
X2 = (自己資本額評点 + 平均利益額評点)÷ 2
P点 = X2 × 0.15(15%)
X2の評価項目は短期間で対策するには難しい項目となります。
資本金は増資することができますが、繰越利益剰余金は営業成果を積み重ねたものとなるので短期間で向上するものではありません。
評点アップを狙う場合は長期的な経営戦略が必要となります。
多くの企業は経営上必要な資金は金融機関からの借入金などで対応したり、又は金融機関からの多額の融資を受けられることが信用に繋がると言われていました。
こういったことから中小企業の自己資本金は低いところが多いでしょう。
資金繰りに余裕があり、利益が出るようであれば税金を納めるよりも役員報酬や設備投資を増やしておこうと考えるかもしれませんが、それを繰り返していても自己資本はいつまで経っても増えないままの状態が続いてしまいます。
自己資本が少ない会社は少しの損失が発生してもカバーすることができません。
自己資本がマイナスになることは債務超過となり企業倒産を招く恐れがありますし、金融機関の融資も受けられなくなるでしょう。
経営事項審査の評点アップの対策の前に自己資本がプラスになるための対策も事前に行うことが重要です。
建設業者は受注生産であるため、取り扱う金額も多ければ受注代金の支払いも数か月先になることが多く、資金繰りにも余裕がないと利益が出る前に資金ショートのため黒字倒産になってしまいます。
官公庁は工事を発注する際も業者に倒産されては困るので資金的要素が確認できる自己資本額に重点を置いています。
利益を出すと税金を納めることになりますが、少しでも多くの利益を出すことで繰越利益を計画的に増やし、経営事項審査の評点を向上させることで対策できます。
短期的な対策としては増資をすることで評点アップが見込めます。
建設会社は建設機械を用いて工作物を造り上げるので建設機械が増えるということは工事の施工能力があると評価されます。
また、国土交通省の意図としても、建設機械などの固定資産や技術員を持たないペーパーカンパニーを排除する目的もあります。
近年の入札参加資格申請では建設機械の保有状況を確認する項目もできており、入札の要件としても工事の内容に適した建設機械を所有しているかリース契約していることの設定が必要となります。
今後の経営事項審査では固定資産や建設機械の保有も評価に有利となりますので経営状況を考慮したうえで設備投資することも評点アップに繋がります。
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