左官工事業と建設業許可

左官工事業とは？

主に左官工と呼ばれている人が行う工事で、壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等を使って壁や床などにコテで塗ったり、吹付けたり、貼り付ける工事です。

防水モルタルを用いた防水工事は左官工事・防水工事、どちらの許可を持っていても施工できます。

左官工事業の種類・例示

建設業法上の許可業種である左官工事は、下記が該当します。

• 左官工事
• モルタル工事
• モルタル防水工事
• 吹付け工事
• とぎ出し工事（擬岩などの表面を磨き仕上げる工事）
• 洗い出し工事

左官工事業の許可を取るために必要な要件は？

要件その１【経営業務管理責任者がいること】

下記のうち、いずれかの要件を満たしている人が「左官工事業」の経営業務管理責任者になれます。

• 左官工事業を営んでいた会社において役員として5年以上の経験がある人
• 左官工事業を個人事業主として5年以上営んでいる人

★「法人」の場合は常勤役員、「個人」の場合は事業主本人または支配人登記された支配人であること

要件その２【専任技術者がいること】

下記の1.2.3のいずれかに該当すれば、「左官工事業」の専任技術者になれます。

1.専任技術者の対象となる資格を持っている人

左官工事業の専任技術者になれる資格・免許の一覧

＜建設業法「技術検定」＞

• 1級建築施工管理技士
• 2級建築施工管理技士（仕上げ）

＜職業能力開発促進法「技能検定」＞

• 左官

2.指定学科を卒業しており左官工事に関する実務経験がある人

• 指定学科：建築学、土木工学
• 高校もしくは中等教育学校卒業の場合：卒業後5年以上の実務経験
• 大学・高等専門学校卒業の場合：卒業後3年以上の実務経験

3.10年以上の実務経験がある人

左官工事業に係る建設工事の実務経験が10年以上ある人

要件その３【資金】

• 会社の資本金が500万円以上または銀行預金が500万円以上あること

その他、建設業の許可取得に向けて確認しておきたい事項についてはこちらのページをご覧ください。
→建設業許可の取得に向けて確認すべき８つの事項と６つの許可要件

左官工事業者（法人）の資本金額の統計上位

• １位　2,000万円～5,000万円：4,585法人
• ２位　1,000万円～2,000万円：4,285法人
• ３位　300万円～500万円：3,887法人
• 資本金無しの個人事業：3,001業者

※（参考）国土交通省 土地・建設産業局 建設業課
建設業許可業者数調査の結果について－建設業許可業者の現況（平成27年3月末現在）－

左官工事業者数の推移

• 平成25年　19,768件
• 平成26年　20,314件
• 平成27年　21,093件

対前年伸び率：3.8%

※（参考）国土交通省 土地・建設産業局 建設業課
建設業許可業者数調査の結果について－建設業許可業者の現況（平成27年3月末現在）－