建設業を営む会社の決算と申告

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建設業を営む会社の決算と申告


所得税、法人税などの国税や法人住民税などの地方税において、納税義務者が税額を計算し申告を行うことで納税額が確定し、この確定した税額を自分で納税する「申告納税制度」が採られています。

すべての会社は、納税額の有無に関わらず、申告書を提出しなければなりません。

まずは、事業年度が終了したら、その事業年度の収入及び支出を計算し、利益又は損失(損益)を算出する決算処理をします。

そこで作成した決算書をもとに税務調整をし、それぞれ納税額を税務署に申告することとなります。この一連の作業を確定申告といいます。

決算から納税までの流れは以下のとおりです。

1 決算、決算書の作成

↓ ↓ ↓

2 株主総会の承認

↓ ↓ ↓

3 申告書の作成

↓ ↓ ↓

4 確定申告、納税

申告の期限

確定申告書の提出期限は、決算日(事業年度の最後の日)の翌日から2ヶ月以内と定められています。

また、同日までに法人税額を納付しなければなりません。

会計監査人の監査を受けなければならない会社や、株主総会の開催等により、決算日から2ヶ月以内に申告が難しい場合には、延長の申請により1ヶ月間の申告期限の延長が認められています。

ただし、申告期限を延長しても、以下は延長されませんので注意が必要です。

1.納期限は2ヶ月のまま

延長できるのは、あくまでも申告の期限であり、納付の期限は決算日から2ヶ月のままです。

過ぎてしまうと利子税がかかってきます。

原則の納期限までに「見込み納付」という形で未確定の税を納付することで、利子税がかからないようにすることも可能です。

2.消費税の申告については延長手続きの規定はありません

確定申告が提出期限を過ぎてしまう「期限後申告」や提出しなかった場合には、次のような罰則が設けられています。

無申告加算税が賦課される

税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合 5%
税務調査や、決定によって期限後申告書を提出した場合 50万円までは15%
50万円を超える部分は20%

(例)納付する税額が100万だった場合
・税務調査や、決定によって期限後申告書を提出した場合→175,000円
・自主的に期限後申告をした場合→50,000円

なお、期限後申告であっても、次の要件をすべて満たす場合には無申告加算税は課されません。

  1. その期限後申告が、法定申告期限から2週間以内に自主的に行われていること。
  2. その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限までに納付していること。
  3. その期限後申告を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

延滞税が賦課される。

法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が課されます。

2期連続すると青色申告の承認が取り消される。

当該2期目の事業年度以後の事業年度について、その青色申告の承認が取り消されます。

また、取り消し通知を受けてから1年間は青色申告承認申請をすることができない上に、適用したい事業年度開始前に提出する必要があるため、一度取り消されると少なくとも3事業年度は白色申告となってしまいます。


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